平時からの災害対策・心得
- 自分の病状について把握しておく
- アレルギーの有無
- ドライウェイトを覚えておく
- 薬の内容を把握しておく
- 肝炎ウイルスなどの感染症の有無を把握しておく
- カリウムが高めの方、体重増加が多い方は被災時に透析が受けられなくなれば命の危険に晒されます。普段からカリウム制限や水分制限など気を付けるようにしましょう。
- お薬手帳を持ち歩く。可能であれば内服薬も数日分程度は持ち歩くようにしましょう。
- 自宅近くの避難所を確認しておく。
- ご家族の連絡先も把握しておく。
- 大規模災害の場合、しばらく地元に帰れなくなる可能性があります。親戚や友人など、いざという時にお世話になれる方がいないか考えておく。
- 透析を受けている施設が被災した場合、代わりに他の病院での透析を行なっていただくことがあります。その際、多人数の透析となるため、通常通りの透析は行えませんので、透析時間が短くなったり、時間帯が変更となったりご不便をおかけすることがあります。ご理解とご協力をお願いいたします。
透析中に地震が起こったとき
- 揺れている時に動くと危険です。透析回路を握り、空いている手でベッド柵などに捕まり揺れが収まるのを待ちます。落下物がある場合は、布団を被るなど防御をしてください。
- 揺れが収まっても、慌てて動かないようにお願いします。スタッフ間で透析継続が可能かどうか協議を行いますので、その指示を待ちます。
- 透析を終了する場合は通常の返血、もしくは緊急離脱のどちらかを行います。
- 避難の指示があれば、スタッフの指示に従って、冷静に行動する。
- 避難する時は、足を怪我する恐れがあるので、靴を履くようにする。
- エレベーターは止まる可能性があるので使用しない。
透析を受けてないときに地震が起こったときは
- まずは自分と周囲の人の安全確保をする。
- 揺れが収まってから、火元確認する。
- テレビ、ラジオ、インターネットなどで情報収集を行う。
- 震度6以上の地震では透析施設が被害を受け、透析を行うことができなくなる可能性があります。(震度5以下であれば透析施設に大きな被害は出ないとされています。)
- 自分の透析施設に連絡を行い、透析が行えるかどうかを確認してください。透析が行えない場合は近隣の施設など、他施設に透析を依頼することとなりますので、連絡が受けられるようにしておいてください。
- 透析施設の被害状況などは災害情報ネットワークでも確認することができます。
災害時の移動手段
大規模災害の場合、通常の交通網が遮断され、透析施設までの移動か困難となる可能性があります。救急車やヘリコプターなどの輸送手段が取れる場合もありますが、輸送人数に限りがあり、すべての患者さんには行き渡らないことが予想されます。臨機応変の対応にはなりますが、可能な限りご自身やご家族・ご近所の方などご協力いただきますようお願いいたします。
避難している時の注意事項
- 避難場所に避難したときは、自分は透析を受けていることを避難所のスタッフに伝えてください。アピールしておくことで、自分の電話がつながりにくいときでも、避難場所(避難所)のスタッフを通じて、透析が必要な方が避難している情報が、医療機関に伝わります。
- 災害で避難しているときの配食は、透析を受けている方に配慮した食事内容ではありませんので、自分で注意しなければなりません。塩分、カリウムの多い食品は控えめにしましょう。ご飯やパンなどの主食はしっかりとりましょう。水分は控え過ぎると深部静脈血栓症やエコノミークラス症候群、熱中症の予防としても水分補給は必要です。しかし一方で、過剰な水分摂取は肺水腫、心不全を起こします。水分は適度にとることが大切です。
- 普段と違う症状がある場合は、避難所のスタッフなどに相談してください。
- 息苦しさ、手足のむくみ
- 頭痛、吐き気、倦怠感
- 脱力感、手足の痺れ、脈の乱れ
- シャントの閉塞、赤み、腫れなど